EEJournalの記事より。
「イノベーションはインキュベーションから始まります。当社は大企業であるため、新しいアイデアが発展し成長する余地が妨げられることがあります。私はスタートアップの初日の文化を実践したいと思っています。当社は初日からスタートアップ、つまり大きなスタートアップとして働くつもりです。その後、エンジニアに内部からイノベーションを起こす自由を与え、新しいアイデアを実際に推進していきます。私の週末は、多くのエンジニアや建築家との[会話]でいっぱいです(My weekends are usually packed with [talking to] a lot of engineers and architects.)。彼らには素晴らしいアイデアがあります。彼らは世界を変えたいと思っており、彼らと密接に働くことに私はワクワクしています。イノベーションの機会が見られる人々やアイデアにリソースを投入します。[インテルの]インフラストラクチャの一部を解放して、イノベーションを実際に推進し、彼らに力を与えることができます。
「最も重要なのは、仕事のやり方を簡素化することです。官僚主義はイノベーションを殺します。私はこれまでのキャリアで、小規模で集中力のあるチームがいかに迅速に行動し、イノベーションを起こし、既存企業に打ち勝つことができるかを見てきました。私たちはそれを実践するつもりです。最初は完璧ではないかもしれませんが、最終的には期待できます。私は完璧にします。これにより、チーム全体に存在する潜在能力が解き放たれます。また、外部から新しい才能を引き付けることにも役立ちます。彼らは私たちに加わり、イノベーションを生み出し、新しいインテルを創り出すこの最もエキサイティングな時期に入ることができます。」(中略)
ということで、これがインテルの新 CEO、リップ・ブー・タンの直言です。彼はインテル内の官僚主義と経営構造を一掃したいと考えており (プロセッサー マフィアの皆さん、注目です)、未来学者として、合理化されたエンジニアリング チームで将来のアプリケーションのニーズを満たすことを目指しています。リップ・ブーは基調講演で「マーケティング」という言葉を一度も口にしませんでした。それは、それが彼の性分ではないからです。色とりどりのバニー スーツを着て踊る人々やエンジニアをロック スターとして描く広告でマーケティングに頼るようになった会社を、最先端の卓越性と納期厳守に再び重点を置く半導体会社に方向転換するのは、途方もない仕事になるでしょう。リップ・ブーとインテルがその仕事に応えてくれることを期待します。
引用(機械翻訳)おわり。
My weekends are usually packed with [talking to] a lot of engineers and architects.
感銘的なプレゼンだが株主と業績という圧力に新CEOは耐えられるだろうか(祈り)。
20250408 08:01追記:こちらはEETimesの記事。上記とは幾分視点が異なり相互参照するが由かもしれない。EEJournalの記事はライタの主観(願望、嗜好)が強めなのでこちらの記事の方がメディア視点に近い気がします(投資家ではなく当業者メディア):
Tan氏の計画のパート1は、顧客に“残酷なまでに正直な”フィードバックを求めることだという。「どうか遠慮なく正直に話してほしい。私は、厳しいフィードバックこそが最も価値あるものだと信じている」(Tan氏)
Tan氏は、米国の作家・詩人・思想家であるHenry David Thoreau(ヘンリー・デイヴィッド・ソロー)の名言「“Rather than love, than money, than fame, give me truth”(愛よりも、お金よりも、名声よりも、私は真実が欲しい)」を引用し、「私には、半導体業界が決して流行の先端ではなかった20年前当時、半導体に投資した経験があることから、コントラリアン(逆張り家)としてのソローに自分を重ね合わせている。この戦略は、成功を収めたのだ」と語った。
Tan氏はその後、当時苦境に陥っていたEDAメーカーであるCadence Design Systems(以下、Cadence)のCEOへの就任を要請され、12年間にわたり指揮を執った。同氏のそこでの戦略は、Cadenceの企業文化を「イノベーションと顧客満足の実現」に向けて再形成することだった。同氏はこの戦略を、Intelのための手本とするようだ。
また同氏は「Cadenceで顧客からのフィードバックを受けた時には自尊心が傷付いたが、それが私に大きな変化を引き起こし、Cadenceにとってのターニングポイントになった」と語る。同氏は恐らく、Intelにとっては今がどん底であり、または少なくともターニングポイントであると考えていることを示唆したのだろう。
Tan氏の計画のパート2は、イノベーションを促進するためにIntelの企業文化を変えることだという。同氏は「そこには、革新を起こすチャンスがある人材やアイデアにリソースを投入することなどが含まれる」と述べる。
「私は、焦点を絞った小規模なチームが、いかに迅速に動いてイノベーションを起こし、既存の企業に挑戦することができるかを見てきた。それをIntelでも実践していく。最初は完璧ではないかもしれないが、最終的には完璧に実現できると期待してほしい」(Tan氏)
製品設計の精神を、ハードウェアファーストからソフトウェアファーストへと移行させ、「ソフトウェア2.0」のメンタリティを受け入れていくことになるだろう。
Tan氏は「世界は変化した。今後は、解決すべき問題や対応すべき作業などから着手し、そこからさかのぼって取り組んでいく」と述べる。「最も重要なのは、仕事のやり方をシンプルにすることだ。官僚主義は、イノベーションを殺してしまう」と付け加えた。
そして計画のパート3は、Tan氏が「非中核」と呼ぶ事業部門をスピンオフすることで、Intelの中核を成す事業部門に集中するというものだ。同氏は、どの事業部門を「中核」・「非中核」と見なすのか、また非中核部門にIntel Foundryが含まれるのかどうかという点については言及しなかった。
パート4は、Intelが従業員数10万人規模のメーカーでありながら、一部のトップ人材を失っていることを認め、トップ人材を確保し、維持していくための人材獲得プログラムにコミットするというものだ。
引用おわり。EEJournalとほぼ同じでbiasは掛かっていないと認定(まあ、技術系はbias掛けにくいので念の為ですが)。
外野のCEOが社内文化(初期のintelではなくx86で潤ったx86しか作れないintel:x64でない点に注意、ご承知の通りx64(AMD64)はAMDに移籍したDECの黒魔術師のISAなので:自社のプロセサのアーキが競合他社のそれという現実とそれを是とする体制)、特に典型的な大企業病の官僚主義を克服するには中間管理職リストラ含めて相当な抵抗が予想され(きっと事件も起きるでしょう。血も流れるでしょう)るからCEOと支持者の力量が試されるのでしょう。
アーキテクトの待遇改善が成されると良いですね(祈り)・・・
20250421 08:13追記。新CEOの具体的なアクションの報道でしょうか。ロイターの記事より:
[サンフランシスコ 17日 ロイター] - 米半導体大手インテル(INTC.O), opens new tabのリップブー・タン新最高経営責任者(CEO)は、経営組織のフラット化を進め、重要部門をCEO直轄とする。ロイターが入手した社内文書で明らかになった。組織の階層を減らし、経営陣とエンジニアが密接に連携できる体制を整える。ネットワークチップ部門を率いていたサチン・カッティ氏が最高技術責任者(CTO)兼人工知能(AI)責任者に昇格する。データセンター・AIチップ・グループとパソコン・チップ・グループはCEO直轄とする。政府対応部門の責任者の選任も進めており、このポストもCEO直属とする。
引用おわり。
古語になってるのかもしれないが、大企業病を根絶するアクションの一つだろうか。
ご武運を祈ります。intelプロパーの抵抗勢力(特にプロセス屋とx86派閥)の反発は激しいだろうけど(祈り)・・・