aki_iic’s blog

己の欲せざる処人に施す事無かれ、狂人の真似するは即ち狂人なり

Microchip launches sub-$1, dual-core AVR microcontroller for functional safety applications

 EEJournalより。

 Microchip(旧Atmelの方)の機能安全対応のAVR8(Dual Core)らしい↓

www.eejournal.com

 ご存知かと思いますがM&Aお盛んなMicrochip社(PICマイコンの方ね)はPIC32(MIPS4k)はMIPS、最近はARM、そして紆余曲折があって競合のAtmel(当時)をM&Aで獲得し今に至る(当業者にとっては常識でしょうか)がMicrochipという会社は意外と製品系列の統合(リストラ)には慎重なようで(これはFreescale(当時)もRenesasも同じ傾向であったが両社共時間を掛けて(血を吐きながら)製品統合を成しつつある今、新たなAVR8コア(AVR SDと称する)のMCUを2025年の今発表した模様

オリジナルのArduino Unoボードの中核を成すATmega328Pのような、Microchip社の旧AVRマイクロコントローラをご存知かもしれません。機能安全アプリケーション向けに設計されたこれらの新しいAVRマイクロコントローラは、以前のATmega328Pよりもはるかに先進的です。AVR SDマイクロコントローラファミリは、デュアルコアAVRプロセッサを搭載しています。2つのコアは同期して動作し、このファミリのマイクロコントローラは、独自に構成された大容量メモリ(ECC付き)、豊富な周辺機能、そしてソフトウェアだけでは実現できない高速処理を必要とするアプリケーション要件に対応する、FPGAのような小型のCCL(Configurable Custom Logic)ブロックを備えています。これらのデバイスの動作電圧範囲は2.7V~5.5Vで、AVR SDファミリの最小マイクロコントローラは、5,000個ロットで1個あたり93セントで販売されています。 Microchip 社は、FMEDA (故障モード、影響、および診断分析) ソフトウェアが含まれ、ISO 26262 および IEC 61508 への準拠を保証する関連機能安全リソース キットを 1 つあたり 999 ドルで提供しています。

AVR SD マイクロコントローラのブロック図を以下に示します。

  

Microchip社の新しいAVR SDマイクロコントローラファミリーは、2つのAVRコアを同期して動作させるデュアルコアプロセッサに加え、独自に構成された大容量メモリ(ECC付き)、豊富な周辺機能、そしてソフトウェアでは実現できない高速処理を必要とするアプリケーション要件に対応する小型FPGAを搭載しています。画像クレジット:Microchip

上記のブロック図の中央上部には、8ビットデュアルコアAVR CPUが配置されています。オリジナルのAVR RISCマイクロコントローラアーキテクチャは、1996年にノルウェー工科大学の学生だったAlf-Egil Bogen氏とVegard Wollan氏によって開発されました。Atmel社は1997年にこのアーキテクチャをマイクロコントローラに採用しました。Microchip社は2016年にAtmel社を買収した際に、AVRマイクロコントローラをポートフォリオに追加しました。この最新の8ビットRISCアーキテクチャは、20MHz動作のデュアルコア設計で、2つのコアをロックステップで動作させることで、特定のアプリケーションの機能安全要件を満たしています。このバージョンのAVRプロセッサコアには、ハードウェア乗算器も搭載されています。

機能安全要件を満たすため、AVR SDマイクロコントローラのオンチップメモリ​​(RAMおよびEEPROM)はECC保護されています。オンチップRAMの容量は、ファミリ全製品で4KBです。オンチップEEPROMは複数の機能ブロックで構成されています。AVR32SDファミリの3製品は、ECC対応の32KBのインシステムプログラマブルフラッシュメモリを搭載しています。一方、AVR64SDファミリの3製品は(将来製品として指定)ECC対応の64KBのインシステムプログラマブルフラッシュメモリを搭載する予定です。さらに、AVR SDファミリーの全製品には、ECC付き256バイトのEEPROM、チップの残りの部分が消去および再プログラムされている間もデータを保持できる512バイトの不揮発性メモリ(NVM)、そして暗号鍵などの保護されたデータを保存するための256バイトの不揮発性ブート行メモリが搭載されています。これらのデータは、ブートセクションと呼ばれるコードメモリの特別な領域から実行されるコードによってのみ読み取ることができ、ブートセクションはマイクロコントローラの初期ブート時にのみアクセスされます。ブートセクションは、フラッシュEEPROMの最下位のメモリアドレスに存在します。

引用おわり(機械翻訳)。

 機能安全のDual Coreと言えばNXP(Freescale)のe200系を思い起こすのですが(知識不足ですみません)がECU用の32bit powerのdual coreであったのにこちらはavr8のdual coreを2025年に発表する意図とは・・・世の中広いから8bit coreでもハードウェアレベルの機能安全(それもdual core mcuで)が存在するのでしょうか?

 厳しい言い方ですが、死んだ子の歳を数える・・・気がしないでもないが(これは当方の偏見)。

 よくある話でM&Aなり企業統合の会社では元の各社派閥で統合後のポートフォリオに何らかの棲み分けが明示・非明示に設定されるのが一般的でそうしないとRoadmapもMigration pathも顧客に提示出来ず・・・結構、陥るジレンマ・トリレンマで気がつけば派閥抗争・・・というのもよく見られるパタン。

 Microchip社に於いても、

 ・PICmicro(PIC10/12/14/16/18)

 ・AVR8

 ・8051(これはディスコン方向でしょうか?)

 でPICmicroがコンシューマというか民生向け、AVR8はArduinoという市場を除けばその他というか産業用・業務用を志向しているのでしょう(実績はともかくとして)か?

 M&A時に結構な人材が旧Atmel社から流出(これはM&Aあるあるな話だが相手が競合だからその未来に失望して・・・というのも良く有る話)したとも聞くが、MicrochipとしてはPICもAVR8も併存させる方針らしいので。