BBCの記事より。
予備報告書が公開された様です。
FDR/CVR他の解析が進み予備報告書が公開された様ですね。基本の基本ではありますが今回はそのデータが回収出来た点は幸運だったのでしょう。
話を戻して、
インド西部アーメダバード発イギリス・ロンドン行きのエア・インディア機が6月に墜落した事故で、事故を調査するインド航空当局は12日、当該機の燃料供給を制御するスイッチが離陸直後に「オフ」にされたとする予備報告書を公表した。
15ページにわたる報告書によると、事故後に回収されたコックピット・ボイス・レコーダー(CVR)には、一方の操縦士が「なぜ遮断したんだ?」と尋ね、別の操縦士が「そんなことしていない」と答える音声が記録されていた。
インド航空事故調査局(AAIB)が主導する事故調査は現在も続いており、最終的な詳細な報告書は今後12カ月以内に公表されるとみられる。
引用おわり。
CVRによると燃料供給制御スイッチが離陸直後にオフにされていたらしい。
続けて、
事故機のフライト・レコーダーによると、離陸直後に左右の燃料制御スイッチが「RUN(運転)」から「CUTOFF(遮断)」に切り替わっていた。
これにより、左右のエンジンが推力を失ったと、AAIBの報告書は指摘している。
コックピット内では一方の操縦士が、なぜ燃料供給を遮断したのかと尋ねるなど、混乱した状況が記録されていた。ロンドンのガトウィック空港行きの旅客機には、スミート・サバールワル機長とクライヴ・クンダル副操縦士が乗っていた。2人のどちらが燃料制御スイッチについて尋ねたのかは、報告書は明かしていない。
報告書によると、「機体は協定世界時(6月12日)午前8時8分42秒(インド標準時同日午後1時38分)に最大速度180ノット(時速約333キロ)IAS(指示対気速度)に到達した直後、エンジン1およびエンジン2の燃料制御スイッチが、1秒起きにRUN(運転)からCUTOFF(遮断)に切り替えられた」。
「エンジンN1およびN2は、エンジンへの燃料供給が遮断されたため、離陸時の数値から減少し始めた」と、報告書には記されている。
燃料制御スイッチはその後、通常飛行中に使用される「RUN」に切り替えられ、エンジンの再点火プロセスが自動的に開始された。片方のエンジンが推力を取り戻したものの、減速した機体のスピードを回復できなかったとされる。
「1秒起きに」が1秒後にの誤訳であれば良いのだが1秒毎にとなると別の要素になるのだけど・・・
報告書は、「現時点の調査においては、(ボーイング製)787-8型機あるいは(米エンジンメーカー)GE製GEnx-1Bエンジンの運用者や製造元に対して推奨する措置はない」とし、機体やエンジンに重大な欠陥は見つかっていないことを示唆した。
引用おわり。
燃料制御スイッチが何故CUTOFFになったか(FDR)とそれに関する会話(CVR)の解析が原因特定を左右するのでしょう。
B787は過去の事例からさまざまな対策が取られているそうなのでそれも含めた調査状況が着目されるのでしょう。一応gemini2.5に訊いてみたが新たな知見は無い様です:

これによると燃料制御スイッチのロック機構に関する助言(SBですかね?)が2018年に出ていた様ですがそれが事故機に適用されていたか等含めて調査が進んでいるのでしょう。
20250714 14:52追記。報告書と思しきpdfを引用します。
同スクショ

NotebookLMでポッドキャストを作成してみたので貼っておきます(8分44秒程)。
20250714 23:49追記:AviationWireの記事より。これは興味深いかもしれない。予断は禁物ではあるが。
インド航空操縦士協会(ALPA-I)は、インドの事故調査当局であるAAIB(航空事故調査局)が現地時間7月12日に公表したエア・インディア(AIC/AI)AI171便(ボーイング787-8型機、登録記号VT-ANB)墜落事故の中間報告書について、パイロットの過失を前提とした調査姿勢を批判した。少なくともオブザーバーとして調査に参加できるよう、改めて求めた。
引用おわり。
事故調査過程の常とはいえ・・・続けて
中間報告書では、787のコックピットにあり、燃料を遮断する燃料制御スイッチが離陸直後に操作された可能性が示唆されている。
また、FAA(米国連邦航空局)がこのスイッチのロック機能に関するSAIB(特別耐空情報公報)を2018年12月17日に発行していたが、エア・インディアではSAIBが助言的で義務的ではなかったとして、指摘された検査は実施されなかったと、中間報告書には記載されていた。2023年以降、787-8でこのスイッチに関する欠陥は報告されていないとしている。
ALPA-Iは「中間報告書の口調と方向性は、パイロットの過失に偏っているように見える。我々はこの前提を断固として否定し、公正かつ事実に基づいた調査を求める」として、少なくともオブザーバーとして調査に参加できるよう、改めてインド当局に求めた。
ロイター通信の報道によると、FAAは今回の中間報告書公表を受け、燃料制御スイッチに不具合がある前提での検査を求める指示を出す考えがないことを、各国の航空当局などへ通知したという。
引用おわり。
事故調査結果への落とし所がパイロット視点ではヒューマンエラーに結論づけ様としている(ままある処ではあるのだが)との危惧、逆に言えば機体と運用システムには問題は無いとの結論に持ち込もうとする動きに対する意思表明なのだろう(か|でしょうね)。
歴史は繰り返す・・・のでしょうか?
20250715 00:43追記:ロイターの記事(YouTube)ですが。エンジン関連(FADECでしょうか?)のチップの可能性が報道されている模様。
00:00:35〜00:01:20の処でしょうか。
GEnxでは1万1000サイクル毎にチップを交換しないとというのは何らかのサイクル制限があるチップ(例えばEEPROM)のログデータ数なり書込回数制限なりの要因で問題が発生する可能性がある・・・と主張されている様ですがパイロットご出身の大学の先生の様なので・・・門外漢の素人がコメントするのは控えます。
Mayday案件にエントリするのは確実な雰囲気ですな。
20250715 04:09追記:先のロイターの報道の件、どうやら取り下げられた模様(Google検索してもヒットせず)。該当するGEnxのSB/AD/SAIBをgemini2.5に検索してもらった処↓


上記ロイターの記事に該当するのはSAIB No.NM-18-33の可能性が高いと思われるが記事が取り下げられた(かもしれない)事を鑑みるに正鵠ではなかった可能性が高そう(当方の憶測です)。
なのでスルーした方が良さそうですね。
調査中のあるあるでしょうか(反省)。
20250715 05:46追記:上記YouTubeのURLが分かったのでgemini2.5に分析してもらいました(新規事項はありません)。

ロイターの記事は取り下げられた訳ではなさそうなので上記文書を訂正しました(消し線の部分)。
20250715 09:36追記:ブルームバーグの記事より。インド当局はB737,B787の燃料カットオフスイッチの点検を支持。B737とB787が対象な理由は共通部品の為。
インド航空当局は国内で運航されている米ボーイングの737型機および787型機を対象に、操縦室内の燃料供給スイッチの点検を命じた。西部アーメダバード市で先月発生したエア・インディア運航のボーイング787「ドリームライナー」墜落事故に関する暫定報告書を受けた措置。
インド民間航空総局(DGCA)が14日発表した声明によると、機体の耐空性と運航上の安全性を確保するため、航空各社に対して1週間以内の点検完了を指示した。
報告書によると、事故機は離陸直後に燃料供給スイッチが遮断位置に切り替えられていた。約10秒後に操縦士が元に戻したものの、推力を回復できなかったことが墜落の原因になったと指摘した。今回の事故では搭乗者241人が死亡し、地上でも19人が犠牲になった。
関連記事:離陸直後にエンジンへの燃料供給が遮断-インド機事故の予備報告書
報告書ではまた、現時点でボーイングの機体あるいは搭載されていたGEエアロスペース製のエンジンに対して措置を講じる必要があることを示す証拠は確認されていないとしている。
一方、欧州航空安全庁(EASA)は同日、現時点でボーイング787型機に対する強制的な点検の実施は計画していないと発表した。
引用おわり。
予備報告でAD(相当でしょうか?)なのは2018年のSAIBに対応していない航空会社(エアインディア等)への展開の為でしょうけど・・・
最終報告が待たれますな(年単位掛かるのが一般的なのだが今回は・・・)。