aki_iic’s blog

己の欲せざる処人に施す事無かれ、狂人の真似するは即ち狂人なり

【2022/03/23再更新】NATOコードネーム

 狐軍がASM(低レベル言語ではなく空対地ミサイルの方)を発射してウクライナへのスタンドオフミサイル攻撃を行っているのは侵攻初期段階から公知だが今回狐プロパガンダチームが狐官製情報機関から配信された「極超音速ミサイル」を使用したとプロパガンダしているが西側の確認が取れておらず現時点では実機が発射されたかも不明な状況(と各メディアの報道は1次情報がタス通信である事を明記した後に情報確認が取れていない、もし事実だとすれば、との条件付きである点は少なくともまともな西側メディアはプロパガンダ情報の可能性を示唆している)と配信している↓

www.nikkei.com

 戦局が膠着状態とも伝えられるが狐としては虎の子の新兵器投入で戦局逆転との情報操作を行いたいのだろう。これはソ連時代には良くやってたプロパガンダでパレードのミサイルはハリボテ(発射実験前の機体だったりモックアップだったり)とか航空ショーで同じ編隊を何回も周回させて機数を多く見せたり加工した写真を配信したりと冷戦時はそれが当たり前だったので西側の専門家はそれらの情報から真贋判定を行いソ連の意図と新兵器の能力を推定し西側の偵察衛星偵察機やさまざまな情報源からソ連兵器の実態を把握するのに苦労していたのが冷戦期の日常であり一般人が情報として取得出来るのはそれをさらに薄めた(或いは著者の主観で歪んだ)航空雑誌ぐらいしか手段が無い時代であった。そういう状況が変化したのはソ連崩壊直前から始まったグラスノスチのお陰で謎に包まれたソ連機や兵装の情報や開発時点の情報が開示されるようになり正式な機種名も知られるようになる。先のKh-47M2(キンジャール)はWikipediaによると(笑わないで)↓

ja.wikipedia.org

Kh-47M2キンジャールKh-47M2 Kinzhal 、ロシア語в ряде источников Х-47М2 «Кинжал»Dagger「短剣の意味」)は、ロシアの核対応極超音速空対地ミサイルである。2,000 km(1,200 mi)以上の航続距離、マッハ10の速度、飛行のすべての段階で回避操作を実行する能力を備えている。従来型弾頭と核弾頭の両方を搭載でき、Tu-22M3爆撃機またはMiG-31K迎撃機から発射される。2017年12月に就役し、2022年現在はロシア連邦軍の南部軍管区と西部軍管区の空軍基地に配備されている。

2018年3月1日に行われたウラジーミル・プーチン大統領の年次教書演説において発表された6つの新しいロシアの戦略核兵器の1つである。

 とまあ狐の虎の子の一つでベースが地対地ミサイルでそれを空中発射型に改良した様でMig-31,Tu-22M3のような大型ペイロード搭載可能な機体で運用可能とされる。

 話を冷戦時代に戻すと先述の通り旧ソ連・東側の装備に関する情報は西側で収集するのは大変な作業で無論機種名なぞ輸出先やソ連プロパガンダ臭な情報だけで特定は困難であるからNATOで勝手に判別コードを作成していた。初期にはタイプ○○で命名していたそうだが後に今でも使われているNATOコードネームが発案され今に至る。例えば

 ・空対空ミサイル:Aで始まるコード アナブ、アッシュ、アクリッド、アラモ等

 ・爆撃機:Bで始まるコード バジャー、バイソン、ブラインダー、バックファイア、ブラックジャックなど

 ・輸送機:Cで始まるコード チャージャー、カブ、キャンディッドなど

 ・戦闘機:Fで始まるコード ファゴット、ファーマー、フィシュベッド、フロッガーフォックスバットフランカー、ファルクラム、フォックスハウンドなど

 ・ヘリコプター:Hで始まるコード ヒップ、ハインド、ホルモン、ヘアなど

 ・空対地ミサイル:Kで始まるコード ケンネル、キッチン、キンジャールなど

 他にも沢山あるかと思うが覚えているものを列記してみた。NATOコードネームが多用されていたのは冷戦時で西側が勝手に命名しているから当然実態と異なる命名が少なからず有る。

 話を戻すとKh-47M2(キンジャール)はKh-47M2が狐軍の名称と思われキンジャールがNATOコードネームと思われる。今後狐軍の情報開示に期待出来ないだろうからNATOコードネーム重視に回帰してしまうのかそれとも各設計局生き残りの為に西側或いは潜在顧客向けに情報発信を続けるのかそれすら狐の気分次第なのだろう。

 今回のKh-47M2(キンジャール)スタンドオフミサイル発射の可能性の意味はM10と称される終端フェーズでも回避行動可能な空対地ミサイルの攻撃でターゲットにどの程度の損害が与えられたのか、それによる戦況変化の可能性についておいおい明らかにされるだろうからそれ待ちにしたい。何せ狐プロパガンダなので実際には発射されなかった/他のASMが発射された等の可能性も有るから何とも。。。

2022/03/20 6:45追記:

 Kh-47M2(キンジャール)は極超音速(hypersonic)ミサイルではないとする意見があるそうだが公開されている情報が本当であれば最大速度M.10だからX-15のM6.73を極超音速とするならばれっきとしたhypersonic missileではなかろか。本機はSSMからASMに発達したようだが何から発達しようが極超音速ミサイルの定義が:

 ・発射後極超音速極超音速の定義確認要)に到達し、

 ・終端誘導でも回避行動が可能で、

 ・通常或いは核弾頭を搭載可能な空対地飛翔体

 であるならば極超音速の定義がM10以下であればKh-47M2は相当する事になる。ここで気を付けなければならないのはKh-47M2は極超音速ミサイルではあるが極超音速巡航ミサイルではない点で乱暴に言えばSSMを空中発射しているようなものだから高空だろうが低空だろうが巡航し終端誘導を行う所謂巡航ミサイルとは異なると思われる。

 本機の如きSSMをASM化した例は知らぬが類似例(地上発射という意味で)はいくつか存在する様で適切な例では無いがイランのF-14がAIM-54が枯渇した為にソ連のSAMかイランのHawkをAAMに改造して搭載したという事例があったような。。。AAMをSAMにしたりF-105Fに搭載されたAGM-78の如きSAM系のASM(ARMと呼ぶべきか)も過去には存在する様だからKh-47M2は新兵器というよりかは改装兵器、派生兵器と呼ぶのが正しいのだろう。SSMをASM化するのはソ連伝統の巨大ASMとそれを運搬可能な戦略爆撃機・戦術攻撃機、戦闘機の系列故だろうが如何にも力技というかソ連伝統芸というか西側では見られない(或いは少ない)機種ではないかとド素人オジサンは思っております(恥ずかし)。

2022/03/20 21:48追記:

 再度使用された様で米国はその軌跡をリアルタイムで追跡したそうだから何らかのスタンドオフ極超音速飛翔体が攻撃に用いられたのだろう↓

www.cnn.co.jp

 M.5以上が極超音速の定義であるならばKh-47M2(キンジャール)はそれを満たしているようなので終端誘導で回避行動が可能ならば極超音速ミサイルと称するのは間違いでは無いのでは(既存SSMの派生型であっても)?

2022/03/20 22:21追記:

 変態新聞の転載だがKh-47M2(キンジャール)は攻撃目標から逸れた可能性が有るらしい。そりゃスタンドオフ極超音速ミサイルでは誘導方式の信頼性が重要だが実戦ではテスト通りには行かないのが世の常で西側の検証情報が正しければ狐のプロパガンダであった事になる。技術的に難しい最新兵器は最初はそんなもんかもしれない(予算不足)で充分な開発予算もテストも出来たか否か不明だし今時点では「張り子の狐@妄想狂人」だったのだろうか。総じて今回の戦争で狐ブランド兵器の市場価値大暴落、逆に西側の携帯型ATM、SAMがゲリラさんや反政府勢力に大人気という事だろうか。

mainichi.jp

 狐の嘘がたちどころにバレてしまう西側インテリジェンスの活躍に感謝。これで狐ファンクラブの狂人共の目が覚めれば良いのだが寧ろ逆で狐さまLoveのソ連KGBマインドが燃え上がるのだろうか(ホーマー・シンプソン君、君の事だよ。あと若造の立憲共産党もな。)。気持ち悪い。

2022/03/21 08:40追記:

 毎度の専門家サイトにKh-47M2の分析情報が開示されていたのでリンク↓

aviation-space-business.blogspot.com Kh-47M2はSSMのイスカンダルMをベースにしたASMでM.5〜12、終端誘導で回避行動が可能らしいので極超音速ミサイル(但し巡航ミサイルではない)に分類されるのではなかろうか。指摘されているのは今回の攻撃で狐が主張しているような戦果は無く軌跡も逸れてターゲット攻撃には失敗している模様。そもそもイスカンダルMで充分攻撃可能な射程であるのにわざわざ虎の子のKh-47M2を投入したとプロパガンダしたのは無論狐ランド臣民に新兵器投入で戦局挽回(或いは更なる侵攻)を喧伝したいのだろう。西側インテリジェンスのおかげで狐の嘘はたちどころに見破られ西側専門家にとっては狐の兵器と戦力と戦術をリアルタイムで収集出来る(代償としてウクライナ国民と狐臣民の血の犠牲が)のは今後の(支那プーを含めた)「平和維持活動」に大いに得る物大ではあろう。

2022/03/22 05:35追記:

 米国専門家の分析によるとKh-47M2の使用は確認されず仮に使用されたとしても価値が無い(牛刀の意?)と分析している↓

jp.reuters.com

 まあそりゃターゲットが遠距離で強固な目標に精密誘導を行いつつ迎撃回避行動が必要ならば虎の子を使う必然性もあろうがDoDはそうではないと判定している模様。故に仮にKh-47M2がMig-31なりTu-22M3から発射されたとしても狐プロパガンダ以外の目的は無くクンクン野郎の狐の手口バラします作戦で張り子の狐である事が晒されたといふ事なのだろう(か)。まあ狐的には世界中のメディア様がKh-47M2を宣伝してくれたので広告効果は充分なのだろう。

2022/03/22 19:40追記:

 クンクン野郎がKh-47M2による攻撃を認めた模様。クンクン野郎は失言や誤読は多いが嘘は言わないようなので極超音速ミサイルへの対抗手段が限られる(=現時点の西側装備では困難)と大統領にペンタゴンが言わせた事に意味があると下衆の勘繰り↓

www.nikkei.com

 すわ西側でも同様の兵器を(SSM to ASMみたいな)となるとミサイリアーはF-15EかB-1,B-52になるのだろうが西側のそれが新規開発か従来の飛翔体の改造かと言えばスタンドオフ性能の必要性とペイロードなのだろう。ミサイル屋さんはいつも大忙しである(攻める側も受ける側も)。

2022/03/23 13:50追記:

 専門家さんがKh-47M2の生い立ちと存在価値について解説。新規情報は無いが国内の専門家筋(狐ファンクラブ以外の西側専門家)はこのように見ている模様↓

キンジャールは極超音速兵器ではなく単なる空中発射弾道ミサイル(JSF) - 個人 - Yahoo!ニュース

 重複するので詳細は控えるがSSMをASMにした物で極超音速ミサイルではない?との要旨と理解したがそもそも極超音速ミサイルの定義があいまいだからKh-47M2は現時点の定義では極超音速ミサイルに分類するのは間違いではない気がする。但しプロパガンダツールであって戦術的にも戦略的にも兵装システムとしてはイスカンダルM相当との指摘は全くもって妥当。なので狐プロパガンダしてみたが西側インテリジェンスに素性をバラされて効果減で馬鹿騒ぎしてるのは(毎度の事ながら)文系メディア様だけのご様子でどうして湾岸戦争の頃の如くまともな専門家をメディア様は招聘しないのだろう。退役自衛官や安全保障系シンクタンク他人材は豊富だし出演料も割安(一般人であって芸能人ではないので)と思うのだが。亡き江畑健介さんの解説は超一流で核心を突きながら大変わかり易い軍事・安全保障解説であった。今はネットの名もない自称専門家か二次転用者が劣化コピーを配布しているが品質・信頼性に難があるサイトも少なくないし可能であれば政府系シンクタンク防衛省系の専門家の情報発信に期待したいところだがそんな余裕は無いのでしょうね(西側としては当事者でもあるし)。