マルチベンダと取らぬ狸と二匹目のどじょう

 暇なので素人航空機ファンの寝言を書いてみる。タイトルのマルチベンダとはF-35A/Cで検討されているのではと伝えられるGE XA100/PW XA101を指し取らぬ狸と二匹目のどじょうとは(ご察しの通り)F101DFE→F110開発によるF15E/F16のエンジンマルチベンダ化への流れと辛抱強く投資と技術開発とビジネスチャンス(敵失もビジネスチャンスの内)を狙い続けている米国2強航空機エンジンメーカについてである。まあ私はどちらかと言えば山谷あれどリスクを取る(直接サイクル原子力エンジンしかり)企業文化?のGE贔屓故その辺は素人の戯言と偏見と割引いて頂けると有り難い。

1.XA100

 航空機関連情報通の方や専門家はご承知なのだろうけれど熱力学やガスタービンの基礎すら怪しいド素人にとってはYF120以来の可変サイクルエンジンのトライアルで大変興味を唆られている↓

www.geaviation.com

 GE語ではAdaptive Cycle Engineと呼ばれるTurbojetとTurbofanを動的に切り替える技術と認識しておりATFコンペでP&WのF119に対抗して可変サイクルのYF120を試作し量産では可変サイクルを止めてTurbofan側にパラメタを振る設計に変更すると言われていたがF119がATFE受注でお流れになりJSFではF119の発達型のF135に対抗してRRと共同でF136を開発していたが議会の予算削減と自主開発予算欠乏で自然消滅したGEにとっては苦い歴史がある。

2.歴史は繰り返す(のか?)

 ATFやJSF(今のF-35)のエンジンがシングルソースなのは上記経緯もあって挑戦者が資金不足で敗退(自由競争故自然な出来事とも言える)したがそれで終わらないのが面白い処で空軍はF135の品質に満足しておらず海軍は(TF30やF401でP&W品質に懲りた為かどうかは知らぬが)GEと次期戦闘機・攻撃機のパワープラントとして可変サイクルエンジンを開発しているらしい。前者のPWエンジンの品質問題?と後者の海軍の嗜好との直接的な関係は無いのかもしれないが何せ米国で大推力超音速エンジンメーカはGEとPWしか無いから外野の素人目線としてはF100エンジンのトラブルからF110が生まれ現在のマルチベンダ供給に繋がった歴史が再現されるのでは? との下衆の勘繰りをしない訳にはいかないだろう(私だけ?)。

3.二匹目のどじょうを獲得する為に要した(要する)コストと顧客の思惑

 シングルソース(独占)では自由競争に伴う利点(開発促進と価格競争)が損なわれる為、議会も(夫々のお膝元の企業への支援含めて)マルチベンダ促進を否定する勢力は少ないのかもしれないが膨大な予算と費用対効果と敵国(支那・ロシアというよりは支那プーさんとプーチン)を凌駕する先進技術を求めるからマルチベンダ化を議会が認めるにはそういった要件を満たさなければ難しい点もあるのだろう(か)。その意味で現行機のエンジンマルチベンダ(GEに決まった場合)と次機種エンジンの基礎となるXA100/XA101の技術と先進性に外野の素人さんとしても目が離せない。まあ米軍としても議会対策と前線での機材の安定供給・稼働は敵国への強力な示威行為とも言えるので要求仕様(予算含む)を満たしてくれれば拒む理由も無いのだろう(多分)。最近は先端航空機開発もコンピュータの中でモデルベースで開発が進んでいるとの報道も有るようだし(情報操作かもしれないけれど)実用化される事を願っている。