aki_iic’s blog

己の欲せざる処人に施す事無かれ、狂人の真似するは即ち狂人なり

ラジオ少年の頃(その5)

 支那風船爆弾ではなくてスパイ風船をクンクンのF-22がAIM-9Xで撃墜したが情報によると高度1万8千メートルでAIM-9Xの画像認識でターゲットの温度差を検出してホーミングさせたらしい。つまり赤外線温度差画像検出でないとロックオン出来なかったのだろう(か)。もっとも最近のIRAAMはイメージングデバイスの進歩で(ピクセル数は知らぬが)画像と言える程度のピクセル分解能を有しているのだろう。ここにも画像処理技術が(朝日変態や日本学術会議活動家部門が軍靴の音が〜とか発情しそう:)。。。

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15.GDM

 GDMと書いてGrid Dip Meterと解る方は相応の年代の方と思うがラジオ少年のご多分に漏れずラジオというか無線関係アマチュア自作(最近のパソコン組み立てとは粒度が異なる。まあ、主観的相対論ではあるが:)に必須なグリッドディップメータ(以下GDM)はコイルを切り替え(プラグイン式が主流であった)共振回路(発信/受信(共振))の特徴を活かして周波数を測定/発振する優れものでありました。GDMはそのGridの通り真空管時代に開発された測定器だがトランジスタというかFETを用いてGDMの回路構成をした物が70年代には主流(でも真空管やバイポーラトランジスタを用いたGDMの製作記事もあったと記憶している)でFETならばGridではなくGate Dip Meterになるのかもしれないが別段気にせずGDMと称するのが通例であった(バイポーラトランジスタではBase Dip Meter?:)。

 その必需品のGDMは当時はトリオとデリカが製品として販売していたがどちらも数万円する高価な代物だったので初歩のラジオCQ誌等の読者レベルの人は大抵、製作記事を参考にして自分で作っていたものである(こういう粒度の作業を古典的自作と呼ぶのかもしれない:独自解釈:)。ご多分に漏れず当時高校生だった私も(高校落ちたのでラジオ工作禁止だったのだが:)勉強の合間に?初歩のラジオの2月号?(ラジオカセットの正面が各社9種類ぐらいの表示の号。記憶が曖昧で間違っている可能性大:)の2SK19を使ったGDMの記事を参考にして製作した。

・使用素子:FET 2SK19

・周波数選択:プラグインコイルを自分で巻く(サトーパーツの4Pinプラグインコイル)

・バンド A:1〜3Mhz、B:3〜10Mhz、C:10〜30Mhz、D:30〜100Mhz、E:100Mhz〜 ぐらいだったような(バンド周波数は適当です:)

・同調回路:アルプスの2連バリコン(C624)の羽をムシった物。この記事のGDMは2連バリコンを必要とした(多くのプラグイン式GDMでは2連が前提だった)。

・ダイヤルエスカッション:3mmのアクリル板(当時のタミヤの工作シリーズか当時流行っていたアクリル板工作)の白を調達して12cmぐらいの真円に加工し、ダイヤルにバンド毎の周波数を手書き

・同調出力表示:ラジケータ(解る?)で表示

 繰り返すがGDMは共振回路として機能する時は電源Offで他の発振器の周波数に同調するとラジケータが振れその周波数を(ブロードだが)知る事ができ、発振器としては電源Onにしてダイヤルを希望の周波数に設定すれば精度はともかく立派に簡易型のテストオシレータモドキ(無変調ですが:)として使えるので、これを用いて(多くのラジオ・無線家の方がやってらした通り)コイルを巻いたものでありました。つまりこれが無いと高周波工作(具体的にはコイル)は事実上不可能なご時世だったのでその為に必ず製作しなければならなかった訳です(必要は発明の母:)。

 で、製作して何となく発振動作しているのは良いが測定器なので校正をする必要がある。一般には校正用GDMを使って校正するのが良いが残念ながらそれを使える環境になかったので色々考えて当時の大手電気店(嘉穂無線と呼ばれていたお店)に高級広帯域受信機が展示・操作出来たのでそこに自作GDMを持ち込んでラジオの受信ダイヤルを参考にしてアクリル板ダイヤルに鉛筆で周波数をチマチマ書き込んだのでありました。今から思えば赤面ですが当時はそれしか方法を思いつかなかったので高校時代の友達にも付き合って頂いて多分、数時間妙な学生がラジオとブサイクなアルミ箱に丸いダイヤルがついた代物に鉛筆で何やら書き込んでいるという何とも怪しげな昭和の風景でありました(我ながら良くやったものだと:)。

 こうして製作したFET式プラグインGDMはクリコン(21Mhz、50Mhz)、50MhzSSBトランシーバ(10Kタイプ:懐かし:を多用)のコイル製作等大活躍し、社会人になった時に持ってきた筈でどこかに埋没している可能性大。

 という訳でラジオ・無線少年必須アイテムのGDMに関するお話でありました。。。

20230321追記:先程、Youtubeで発見した上記GDM校正に使わせてもらった展示機のSony CRF-320なる超高級ラジオ。1975年当時で30万円だから当時の中高生に手が出る筈もなく↓

tomichan.la.coocan.jp

 あな、懐かしや。