aki_iic’s blog

己の欲せざる処人に施す事無かれ、狂人の真似するは即ち狂人なり

チャートは語れず:)

 日経文系記者さんのご無理をなさったチャートシリーズ(笑)。そういえば受験生時代にチャート式とかいう受験参考書があったような(他にΣベストとか、時代を感じる:)。今回はチャートの説明をしておられる様だが、結論に到達出来ず、結びは原典引用で回避!:

www.nikkei.com

 最初に結論:

自由貿易の旗振り役だったはずの米国の近年の変質はあからさまだ。背景には中国の台頭への危機感があり、トランプ前政権時代には関税の引き上げ合戦まで始めた。

中国は様々な分野で補助金を成長のてこにしてきた。世界一の市場規模を誇るEVはいち早く09年に一部都市で購入補助を始め、全国拡大後のピーク時には1台6万元(約120万円)を出した。累計額は地方政府分も含め3000億元規模との推計もある。

太陽光パネルは原材料が高騰した00年代半ば以降、中国勢が地元政府の補助金で一気に伸長した。調査会社の資源総合システムによると21年の世界上位10社のうち7社は中国企業。かつてシェアの過半を占めた日本企業は消えた。

 この資料で注意すべき点は:

・金額ではなく、件数

補助金件数が多いのは”アメリカと中国”ではなくて”中国とアメリカ”

 だろうか。普通、一番と二番を記す場合は順位順に書くのが当たり前(誤解を与えぬ様にも)と思うのだが、日本経済新聞チャートで語る君はそうではないらしい。こういうのも細かいけどメディアバイアスって言うのでは。

 記者さん重ねて曰く:

いきすぎた補助金は他企業や他国との自由競争を妨げるため、WTO世界貿易機関)は一定の規制をかけている輸出補助金や国内産品の優遇は、あらゆる場合に禁止の「レッド補助金」にあたる。他国に悪影響を与えた場合に廃止勧告となる「イエロー補助金」は特定の企業だけを対象とするようなケースが抵触する。

 う〜ん、結局引用するだけのチャートでは結論に到達出来ず(件数ベースだから金額ベースでないとインパクトに欠ける気が、特に中国がアメリカ並の補助金とはこの記者さん以外は誰も信じない(笑われている:)のでは? うがった見方をしたとしてレッドな国がレッドな補助金出しまくりなのにWTOに加盟し続けているのは何故?とかいう誰でも気づく点は”コロナ中は非常時だからうんちゃらかんちゃら”と言い訳して、自由貿易を破壊し続けているのは支那共産党権威主義国家である、以上で済む内容を結論も出せずにだらだらチャートっぽい件数グラフでおしまい。

 この手の統計はJETROからでも辿れば出てきそうな気もするのだが、日本経済新聞文系記者チャート分の記者くんはこれが精一杯なのかなぁ(あくまで個人の印象です:)。