アラスカ航空のB737MAX9の側壁脱落事故の続報。緊急点検指示(EAD)の内容についてBoeingとFAAとの間で揉めてる模様で、航空会社に指示がまだ出ていないらしい。ロイターの記事:
そりゃ年始に重大インシデント(アクシデントレベルに思えるが死傷者無しだから重大インシデントなのだろう、多分)でEAD発行され、当初4〜8時間程度の点検時間と予想され航空会社も待機しているのに、調整難航とは例によってBoeingとFAAの見解の相違(Boeingは損失拡大防止の為に早期に点検終了させたい、FAAは何度目かのお手つきで責任問題に当然なるから点検項目を精査したい)が起きている模様。FAAにとっては下手すりゃ長官の責任問題にもなり兼ねない(監督官庁の度重なる失態の責任を取る意味で)ので点検内容に拘るのも当然とは言える。
NTSBは調査中で何も言えないとし、肝心の脱落したドア含めた外壁はまだ回収されていないから調査に必要な要素がそろっていない。そもそも航空機事故調査はどんなに早くても数ヶ月、通常年単位の時間を要するのでNTSBの声明は当然で、米国メディアはそれを理解している筈(我が国の文系おバカメディア様とは異なる・・・筈:)。今回は犠牲者ゼロだから遺体調査等の作業が発生しない為、その点では外壁が見つかれば、調査は進行する可能性が高いが、設計要因なのか製造要因なのかに至ると当然年単位に近い時間とBoeingにとってはB737MAXへの度重なる信頼失墜は免れないだろう。
直接的な関係は無いと信じるがBardさんにBoeingの1990年以降のCEOの経歴を尋ねてみた処:
2024年1月現在、ボーイング社のCEOはデヴィッド・シェイファー氏です。シェイファー氏は、ボーイング社の安全性と信頼性の回復に取り組むとともに、将来の航空機製造システムの開発にも力を入れています。
この情報が正しいのであれば現CEOはサプライチェーンが専門らしい。別段CEOが全知全能である必要など全く無いが、監督官庁と点検内容の調整という最初のステップでゴタゴタしてるのは如何にも最近の(上記年表からすると2019年以降の)Boeingらしいというのは偏見だろうか(ね)。
アラスカ航空としてはA320をAirbusに返却してしまったからまたAirbus機をリースという訳にも行かないし、Boeingの面子(この辺だろうか?)が掛かっているから揉めてるのかもしれないが、無理の無い範囲で早期に解消される事が望ましいのだろう。
とにかく事故調査の結果が待たれる。。。
20240109 0:21追記:胴体パネルの一部が発見された模様。
NTSBは徹底的にやるから全ての側壁材を回収するには時間が掛かるだろうが事故調査の重要な物証の回収が出来たのは進歩だが、
NTSBのホメンディ委員長は7日のポートランドでの会見で、同機のコックピットに設置されたボイスレコーダーは録音時間が2時間しかなく、録音はすでに上書きされており重要なデータが失われたことを明らかにした。委員長はまた、過去のフライトで気圧に関する警告が何度か出た際のアラスカ航空の対応についても調査する予定だと説明した。
CVRは上書きされ重要データ(事故直後か?)が失われている模様で、過去のフライトで気圧に関する警告が何度か出ているらしい・・・とど素人が妄想するのは控えて、専門家の調査結果を待つのが適切な対処であろう(ですよね:)。
20240110 3:03追記:調査が進んでいる模様だが、ちと報道が早すぎる様な・・・