【2022/03/31追記】F-35選定国増加について

 現在進行中のウクライナ侵攻(戦争と呼ぶべきでは?)で興味深い現象が起きている。それはF-35ステルス戦闘機を選定する動きでドイツ、カナダと過去にF-35を没にしていた国が狐効果か選定を覆しF-35を選定している事実。

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 キャンセルの憂き目に有った機種はFA-18E、JAS39だったりするがいづれF-35は高価過ぎるとの理由で選定された筈が現実の危機に直面すると当然勝てる可能性が高い機体を選択するのは自然の理。なので今回の狐効果でLM社は携帯型ATMだけでなく販売が伸び悩んでいたF-35の販路も広がって来た模様。NATO諸国はフランスを除き嘗てのF-16の如くF-35に統一される可能性が有るかもしれない。

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 逆に憂き目を見たのはレトロフィットで商売してるBoeing社で場合によっては米空軍のF-15EX調達計画にも影響が出るかもしれない。

 コンピュータ上で開発中とされる次世代戦闘機が実用化される迄はF-22/F-35に依存する体制を西側の多くは装備する筈だから70〜80年代の設計のF-15/FA-18しか戦闘機のラインナップを持たないBoeing社戦闘機部門は今以上に厳しい状況になるのかもしれない。

 それにしてもF-35は確かイスラエルで実戦投入されただけで他にCombat Provenな実績は無かった気がするがその実力は世界の専門家が認めた事になるのでは。上記のドイツもカナダも軍は一環してF-35を推していたのに政治的理由で不選定にされたそうだが今回の狐効果でそんな事言ってられない状況になったと(少なくともNATO諸国は)。後知恵になるがそういう意味で我が国がF-35A/F-35Bを(F-22取得不可な為ではあるが)装備して(する)のは妥当な判断だったのだろう。もっともステルス機の実戦投入はF-117とB-2とイスラエルのF-35Aだけだから電磁波的/光学的ステルス性能とそれを探知する技術の進歩で実戦結果が出た時点で初めてCombat Provenとなるのだろう。

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2022/03/31 3:15追記:

 商売上手なLMとしては高脅威/金持ち国にはF-35、非高脅威/貧乏国/輸出許可制約にはF-16と売り分けてるからF-15,F-18のBoeingと補完関係になっているが狐効果で高脅威リスクが増加した為にLM的にはF-35、Boeing的にはF-15系の売上が増える(或いはF-35に持っていかれる)のだろう。Lockheed Martinとしては膨大な開発投資と大変な苦労をして実用化に漕ぎ着けた巨大プロジェクトだから他力とは言え販路拡大と販売機数増加で損益分岐点に早く到達(しかも値引きしなくても客が指名買いしてくれる)出来るのであれば僥倖だろうし例のF135セカンドソース計画(XA100/XA101)にも弾みが付くのではなかろうか(とかF-35贔屓の話題を書いてみた)。私は技術的要素以外は関心が薄いので上記の通りF-35を評価する理由は:

・初のTFX実現(空軍、海兵隊、海軍)

・初の実用超音速STOVL

・上記を満たすステルス機

 であるがアビオニクスの進化含めて単発デブだけどハイテク機能満載(陳腐な表現だが)な如何にも米国機らしい21世紀の国際戦闘機を成し遂げた点でもあるのだろう。現実問題として世界情勢が冷戦より悪いレベルになったのだから入手可能な最新鋭機を欲するのは当然。