aki_iic’s blog

己の欲せざる処人に施す事無かれ、狂人の真似するは即ち狂人なり

法を破る理由

 FT(日経)の記事。FTらしい捻りがあると読む(特に最後のパラグラフ)か、猫好き女の言う処の、奇妙なの意味を反芻するかは受け取る側によるのだろう:

www.nikkei.com

以下引用(長い記事なので個人的に引用したい処のみ):

法に対する見方に違い

そして、この違いは2024年米大統領選の争点にもなる。共和党の大統領候補であるトランプ前大統領とその対抗馬になるとみられる民主党のハリス副大統領が対決した場合、「男性対女性」「保守対進歩」「白人対非白人」の象徴的な戦いになるとみられている。

それ以上に注目すべきなのは、法に対する見方が「普遍的」か、あるいは「状況的」かを巡る戦いにもなることだ。そして、これは米国内外の投資家にとっても極めて重要になる。

これを理解するために、例の駐車違反について考えることから始めよう。02年まで、ニューヨークの国連外交官は罰金を免除されていた。ミゲル、フィスマン両氏が指摘したように、基本的に外交官が駐車違反を犯しても法的な責任を問われることは無かった。だが、外交官たちの対応はまちまちだった。

 赤字:わたし。入口からして不穏だが、さらに続くと:

トランプ氏以外も「ルールは状況次第」

これと似た状況が今、米国政治に見られる。バイデン大統領から民主党の指名候補として支持されたハリス氏は元検事で、普遍的な法のあり方について教育を受けている。そのためハリス氏が23日の選挙集会で、トランプ氏のような人間を「自分自身の利益のためにルールを破ったずるい人」と説明したのも不思議ではない。

バイデン氏も法の普遍主義を支持している。息子のハンター・バイデン氏が裁判で6月に有罪評決を受けても、大統領恩赦を与えるのを拒んだ。明らかに、バイデン氏は何人(なんびと)たりとも法を超越すべきではないと考えている。

しかし、トランプ氏は数々の罪状で有罪評決を言い渡された過去があり、ルールは状況次第だという見方をとる。トランプ氏が駐車違反の罰金を自発的に払うことは想像しにくい。

さらに、同氏は支持者にも「ルールは状況次第」という見方を受け入れるように迫り、自身の有罪評決は政治的な目的のために民主党がでっち上げた「フェイク」だと主張している。

また、トランプ政権で米通商代表部(USTR)代表を務め、トランプ氏が今年の選挙で勝った場合に財務長官になる有力候補とされるロバート・ライトハイザー氏についても考えてみるといい。

筆者が米国以外の政府関係者とともにオブザーバーとして参加した会合で、ライトハイザー氏はいかなる貿易協定も神聖ではなく、普遍的でも恒久的でもないと主張した。

逆に同氏が近著で指摘しているように、必要が生じた場合はいつでも国益を守るために協定を改定することができ、改定すべきだと考えている。ライトハイザー氏にとっては、通商法は影響力と力の問題なのだ。

赤字:わたし。もう何というかちょび髭伍長かスターリンか(無論、皮肉ですよ、当然悪い意味の)と、これが合衆国で政治の中枢に居た人物の発言とは素朴で野蛮な?同盟国国民(人民でも市民でもないよ:)としては信じがたい(無論、個人的意見ですよ、人それぞれの価値観は尊重されるべきではあります)印象。更に加えて:

あえて言わせてもらえば、共和党の一部はこの描き方を単純すぎると揶揄(やゆ)するだろう。確かにその通りだ。トランプ氏などは極端な事例で、こうした区別は整然とできるわけではない。一部の民主党政治家が状況的な思考を示す一方、一部の共和党政治家は憲法原理主義者であることを自負している。

とはいえ、選挙について知っておくべき重要なポイントが3つある。まず、人類学者のジョセフ・ヘンリック氏が指摘したように、トランプ氏が状況的な思考を抱くことは、世界の歴史の基準に照らすと珍しくない。

実際、大半の文化がこうした考え方を持っていた。むしろ、米国の裁判所が高らかにうたう「法の支配」の現代的な理念こそが例外だ。

次に、この普遍主義的な法の支配の概念がこの数十年間にわたって米国という存在を定義し、現代資本市場の柱となってきた。大半の投資家はこの概念が覆されるかもしれない世界に対して備えができていない。

3つ目は、米国の司法制度がトランプ氏に対する抑制になると考えている人は皆、同氏が法を破ったか(または破らなかったか)どうかを議論するだけでなく、ルールを「状況的」あるいは「普遍的」に判断する違いについて声高に発信すべきだ。

赤字:わたし。私の心が増々憂鬱になっていく(ナイーブなもんで:)。

最後のパラグラフはお楽しみの為に引用はしない。長めの記事だが、FTらしく(変態大英帝国らしく)自分の悪行は棚に置いて、それなりの指摘をしているのは毎度の事とはいえ、興味深い。

 これって所謂ホーマー・シンプソン党が抜かす現実歪みフィールド(ジョブス語で表現するならば)と親和性・類似性があるようにも見えてしまうのは私だけ?ひょっとして猛暑で脳がやられているのかもしれない(いや、それは無い:)。。。