aki_iic’s blog

己の欲せざる処人に施す事無かれ、狂人の真似するは即ち狂人なり

M52

 久々にEETimesより。サラミ戦略な変態大英帝国(組織上は禿の手下:)のファブレスメーカのチマチマしたIPのリリース:

eetimes.itmedia.co.jp

 この変態大英帝国ファブレスIPベンダさんの凄い処は一度獲得した市場はあの手この手で死守する継続的努力を惜しまぬ点でIntelの如きプロセス一本槍でロクなアーキテクトも居なくて(居たかもしれないが社内抗争で排除された?)競合の64ビットアーキテクチャ(自社の64ビットはひっそり消滅:)な純粋な半導体メーカとは異なり、どちらかと言えばソフトウェアベンダ(IP自体がソフトウェアと言えなくもないし)の戦略に近い印象(主観です:)で、今回のM52もM85とM55の下位バージョンでポートフォリオ充実の毎度のパタンである。

 ユーザがM52というかHeliumなるアクセラレータに期待するのは組込機器でのAIアクセラレータの標準化で現時点の各社各様な戦国時代(によるユーザ負荷増大)から一刻も早く解脱して標準化された環境で楽してAI的機能を実現したいユーザの願望に答えられるかであろう。無論、それをサポートする強力な開発支援(MBDとか?)も必要だろうし、それでいて普通の組込エンジニアでも開発可能なフレームワークの提供が求められ、このIPベンダはそれに応えようとしているのだろう。こういう中長期的戦略は変態大英帝国の得意とする処の様で、勢いだけのヤンキーとは異なる印象(例えばIntel)を受けるのは私の気の所為だろうか。

 いづれにせよOnChip AIアクセラレータは各社DSPコアが存在する様に統一化される可能性は当面少なそうだが、開発ツールと教師データ生成に掛かる工数を鑑みるとやはり少なくとも実装可能なモデルの標準化は進むのではと期待したいが、そのモデル自体が日進月歩な現実からすると結局LLMクラウド配下のデバイスというのが現実解(特にUI面に於いては)なのだろうけど、組込システムではクラウドと接続不可能な状態も想定しなければならないから、機能分割・分配が重要と思われる(あたりまえ)。

 こういう動きにRISC-V陣営が追従出来ているかと言えば・・・いや支那製のAIアクセラレータを搭載しているチップは存在するからとも考えたりするが、正直CPIもARMとRISC-Vで大差無いし、エコシステムやチップ供給を鑑みるとRISC-Vの時代はまだまだ先の様に思えてくる。特にデカップリング後を鑑みるにRISC-Vに注力するベンダは多くはない(取り敢えずチップは出すがARMと併売(Renesasの様な自社コアを持つベンダはそれに加えてである)の状態に大きな変化が起きる可能性は低そうに見える。

 私が生きてる内に64ビットを超えるアーキテクチャの時代は来るのだろうか(悲観論、ですか)。。。

20231128 0:03:余りに情報が空疎なのでARMのM85ページを引用:

www.arm.com

 日本語ページが大分充実してる。。。

20231128 5:08追記:これによるとデカップリング後に支那ではRISC-Vが急増してる模様。そういえばあのMango-PiもRISC-Vベースだった。共産党様のご命令でしょうか(ありえる):

ascii.jp  無論、言う迄もなくクンクンら西側の影響力が及ぶARM他西側のIPに制約されるプロセサよりは(ARM Chinaが暴走している様だが)その制約が少ない(無いとは言えない)RISC-Vに権威主義国家(支那、狐、他)が傾倒するのは当然で予測された事態とも言える。RISC-Vコアで現在の西側装備に匹敵するシステム(無論、軍事用途で)が構築出来るのであれば、相応に強力な対抗勢力になるのだろう。場合によってはハッキング等の攻撃にも有益かもしれない(アーキ異なるので)。もっともRISC-Vは米国生まれで命令セットのカスタマイズは可能とは言え、基本命令は同じだから西側としても攻略手段は把握している筈で当然、弱点も同様であろう。今のRISC-Vのコア性能ならばARM-v8の下位かミドルレンジをカバーしている様なので軍事用途としても魅力的だし、実際開発装備されているのであろう(多分、狐ランドも)、とか妄想してみる(エビデンスありません)。