aki_iic’s blog

己の欲せざる処人に施す事無かれ、狂人の真似するは即ち狂人なり

物理法則ではない

 ブルームバーグの記事より。

 見方によっては偏ったポンコツ記事のForbesより遥かに示唆に富む内容かもしれません(私見)。

www.bloomberg.co.jp

 AIがエントリーレベルの雇用を脅かすという報道はあまりにも多い。もはや「常識」のように語られているが、新しい技術が最も悪影響を与えるのは若者だという経済法則は存在しない。むしろ逆であることが多い。私たちは数年後、いまの厳しい雇用情勢は一時的なもので、AIによってキャリアが台無しになったわけではなかったと振り返るかもしれない。

  米リンクトインの共同創業者、リード・ホフマン氏はAIがエントリーレベルの職を奪うというのは「物理法則ではない」とポッドキャストPossible」で指摘している。

   AIスタートアップ、アンソロピックのチーフエコノミスト、ピーター・マッコリー氏は「AIの影響は全体としてまだ小さいと思われるので判断を下すには早すぎる」と語る。

  また、ハーバード大学労働経済学者でデービッド・デミング氏は大学での講演で「過去1世紀において、破壊的イノベーションは一般的に若者や高学歴人材に有利に働いてきた。柔軟に新しいやり方を吸収できるためだ」と述べている。

  仮にAIが若手に悪影響を与えているとしても、一時的な影響にとどまる可能性があると一部の専門家は指摘する。テクノロジーは雇用側が求める職種と労働者が身につけるスキルの両方を変えるからだ。長期的には、AI時代に最も適応できるのは若い労働者である可能性がある。

引用おわり。

 結局の処メディア(本記事しかり、よりエグいForbesしかり)は読者に忖度する記事を書く傾向は否めない。ここの読者とは大半は企業で奉職しているいわば既得権者なのだろう、そしてそれを満たす為に(どうせ予言だから外れても苦情は少ない)かようなドグマ(物理法則ではないという意味で)を流すのかもしれない。

 これは歴史が証明していて、ワープロで手書きは無くなる⇒対応出来ず苦戦したのはオッサン・オバサンであり、若手は嬉々としてワープロに向っていた(若き頃の当方である:)。PCについては言う迄も無いだろう。いやAIはAIが命じるからであって・・・いやその為にはプロンプトなる呪文を唱える必要がある。これまったジジババ、オッサンオバサンより若手の方が馴染んでいるのではないか。

 結局の処、若い人には勝てないの法則(勝手に命名)でジジババ、オッサンオバサンらの既得権者の乏しい「経験知」とやらをチャラにする道具がLLM(AI)であるからそれを引き出す呪文にそれが活かせる可能性は不明であろう(無いとは申しません)。

 ゲームと同じで若い方の方が時間的に早く(工数的ではなく)正解に到達するのではないだろうか。これは若い頃は記憶力があって・・・と同様の要因なのかもしれない(そうでないかもしれない)、反芻回数が若い頃の方がジジババより自然に行っているという仮説:)が、仮に成り立つとしても驚かないというか自然の摂理に思える(ジジババはよ死ねの意味において:)

AIを使いこなすとは

  この2年間、多くの企業が従来業務の一部あるいは全てをAIに担ってもらえることに気づいた。しかしそれが実際に何を意味し、どのような新しいスキルが必要になるのか必ずしも把握しているわけではない。

  ハーバード・ビジネス・スクールのカリム・ラカニ教授は、企業がAIを早く導入しても、業務プロセスを再設計して新しい役割を定義し新たなチャンスを見つけるには時間がかかると指摘する。

  関税や政治的なリスクも重なる中、現状では採用を一時停止する動機が企業に働いている。こうした厳しい雇用情勢の下では、企業に採用されない限り職に就けない若手が特に打撃を受けやすい。

  しかし、この状況が永遠に続くわけではない。

  時間がたてばプロセスは洗練されて新たな職種が生まれ、若手は新たなスキルを身につけるだろう。OpenAIは最近、AIスキルを持つ求職者と企業をマッチングさせる新たな求人プラットフォームを立ち上げると発表した。

  若い方が新たなスキルを習得することに長けているのは歴史が示している。デスクトップコンピューターが登場した時に最も打撃を受けたのは中高年層だった。若手ほどコンピューターに慣れ親しんでおらず多くがタイピングに苦労した。

  実際ChatGPTを活用しているユーザーの46%は18-25歳が占めている。

  複数のアンケート調査では若年層のほうが年齢の高い層よりもAIに仕事が奪われることを懸念する結果が出ている。

  しかし実務でテクノロジーに触れる若手労働者ではその傾向が弱まる。例えば18-24歳のプログラマーの15%がAIに脅威を感じると回答したが、その割合は55-64歳の13%とほとんど差が見られなかった。調査はStack Overflowが行った。

  こうした中、AI導入を理由に若手の採用を減らしていた企業の中には方針転換の動きがみられる。

   カナダの電子商取引会社ショッピファイは、社員数を増やす前に自動化を検討するよう求める社内メモが拡散した企業だが、いまではインターン生の採用を増やしている。AIを最も興味深い方法で使いこなしていることなどが理由だという。ベンチャーキャピタルのファーストラウンドが報告している。

引用おわり。

 結局いつものメディアの虚報(誤報、ミスリード、願望、理念デッカチさんの走狗、革命志向、どうとでも)なのではないだろうか。何故なら、

#ジジババは若い人には勝てない法則(企業の採用担当は現在でもそれを基準にしている、特に日本企業は:)

 AIツールがワープロだったりコンピュータだったりスマホだったりクラウドだったりプログラム言語だったりG検定だったりしても若い人には勝てない法則(そりゃ例外もあるでしょうけど)は成り立つ気がしている(経験上、無論自分が若い頃とジジババになった頃を反芻するに)のでありました(ありますよね?)。