日本の研究.comより。珍しく化学に関する記事を引用してみる。
https://research-er.jp/articles/view/140338
リンクだけだと伝わりにくいのでスクショも↓
【発表のポイント】
- 簡便に取り扱えるとともに長期間保存できるカルボキシル化(注 1)反応剤を開発しました。生物活性物質(注 2)として重要な芳香族カルボン酸(注 3)が得られます。
- 芳香族化合物(注 4)や芳香族複素環化合物(注 5)、トルエン誘導体など多岐の化合物を効率的にカルボキシル化することができます。
- 炭素同位体(13C) (注 6)の導入法としても活用することができ、薬物代謝経路や反応機構の解明への応用が期待されます。
【概要】
二酸化炭素(CO2)はその偏在性や安価な価格、低毒性などの観点から魅力的な 1 炭素資源(注 7)とされています。特に近年、芳香族化合物や芳香族複素環化合物に含まれる炭素–水素(C-H)結合を反応部位として、CO2 を導入する反応系の開発が進められています。この反応では、芳香族カルボン酸が得られ、これらは生物活性物質として重要な分子構造とされます。しかし、CO2 は常温常圧下では気体状態であるため、精密に量り取ることが容易ではなく、これまでのCO2固定化反応(注 8)では実験操作に慣れや経験が必要とされていました。
東北大学大学院薬学研究科の下平貫太大学院生、笹本大空助教、重野真徳准教授らの研究グループは、アルキルシリルカルボナートが芳香族化合物の実用的なカルボキシル化反応剤となることを見出しました。この反応剤は、芳香族化合物の C-H 結合を活性化する塩基として、また、CO2源としての 2 つの役割を担います。さらに、本反応剤を用いて、多岐の芳香族含有カルボン酸が合成できることを示しました。本反応剤は医薬品候補化合物のライブラリー合成(注 9)や炭素同位体の導入法に応用されることが期待されます。
本成果は 2024 年 12 月 20 日付で、アメリカ化学会の学術雑誌 OrganicLetters に掲載されました。
引用おわり。カルボキシル化、芳香族・・・高校以来の語彙で思わず引用してしまった(馬鹿ですね:)
今からは想像も付かないが高校生の頃は年並にそれなりの記憶力は有った様で化学(特に有機化学)の如き呪文の様な化学物質名も意外と覚えられたものでした(自己評価)。
何度も書いた気がするけど死んだ親父の影響で電気電子工作を嗜んでいた関係で物理系に興味はあったもののそれと成績は別問題であってどちらかと言えば記憶力も有意な化学(所詮高校化学なので無機と有機の入口と化学平衡とかpV=nRTレベルの初歩の初歩レベルではありましたが)の方が成績がマシだったと記憶している。そんな訳で邪道にも大学受験は電子工学科を化学で受験した大馬鹿野郎でありました。まあ、共通一次のおかげで助かった様なもので(以下略)。
当時文英堂のシグマベストとかいう参考書があって何故か兄が持っていたのでそれを読んだりしておりました(特に化学)。その時興味を唆られたのが不活性ガスの化合物(当時の文献ではXe迄でKrの化合物はまだ生成されていなかった)所謂フッ化キセノンの合成というコラムに大変驚いた記憶があります。閉殻状態なのに化合物を作るなんて・・・Fって恐ろしい(実際、恐ろしい訳ですが)。
その後、これまた全く別の興味でAsimov(いつもの)の科学エッセイという文庫本シリーズで確か2巻にそのフッ化キセノンの合成の歴史がアシモフらしく解りやすく書かれていたのを読んで尚更に興味が湧いた記憶があります。もっとも幼児体験は強烈だったのでだから化学系を目指そうとは全く思わず大学受験は実利(就職)を鑑み工学系(当時はそういう社会だった)で子供の頃から慣れ親しんだ電気電子系を志望したのは私にとっては自然な選択でありました。
そんなこんなで化学には今でも興味がありますが専門家の語彙は全く理解出来ず(当然です)、複雑怪奇な化学反応などまったく覚えられず(当たり前です)全く遠い世界ではありますが興味だけは高校時代の関心を持てたら・・・とかお(じ)いさんの回顧でありました(長々とすみませんね)。
時折、特に退職される年配の方で、もし別の仕事に私が就いていたならば・・・とのお言葉を垂れる方がいらっしゃるがそれは詮無い事であってご当人も承知の上で申されているのですが、大方はご自身の進路に割り切れぬ思い(人は誰しも持つ事柄、それが人生でもあるのだろう)を持たれていたのでしょう。
でもそれも人生、とこの歳になって反芻する様になれました(僅かな進歩、かもしれない)。